ある日の晩御飯に出した「大根と鶏の煮物」を一口食べた夫が、
「これ、すごくおいしい!お店の味だ!」と大絶賛。
私的には「でしょう??手間暇かけて作ったもの」と心の中でガッツポーズ。
料理を作るときに、ゴールをどこにするかは人それぞれ違います。
同じレシピでもプロと素人が同じレシピで作っても味が違うのは、目指すゴールが違うからです。
どちらも料理としておいしく食べられるし、正解不正解があるわけでもありません。
手間暇よりも時短優先の家庭料理のゴールは、パパっとできておいしい料理。
かたやプロの料理のゴールはおいしさを引き出すために手間暇を惜しまない料理。
家庭料理にプロの技をどこまで入れるのか?どこは手抜きしてもOKなのか?
ご自身のライフスタイルを考えたとき、どこまでならやれるかな?取り入れてみようかな?
と考えてみるとよいと思います。
夫がいつもの煮物よりもおいしい!と絶賛した詳しいレシピはこちらを見てくくださいね。
手間ひま加えていますが雑味がなくお店の味になりました。鶏肉も硬く縮まず、大根にも味がしっかりしみています。なぜ手間を加えたのかを詳しく説明しますね。
ポイントは
①大根は下茹でする。(最近の大根はとぎ汁などなしでOK)
②鶏肉の皮目はパリッと焼いてから煮る。
③鶏肉をつゆで煮て、鶏のうまみを移したら一度取り出す。
④鶏の灰汁を取ってから大根を煮る。
①大根は下茹でする。
そもそも大根の下茹では必要か?なぜ下茹でするのか?
大根臭さやえぐみを取り除き、味をしみこみやすくするためです。
ただ、この大根臭さやえぐみは、大根の素材のうまみでありおいしさでもあります。
下茹ですることでそれが損なわれると考える人もいますが、雑味として出来上がりに影響することもあります。
私の中では、THE大根!という大根の味を楽しむ場合は下茹でなしでもOKだと思います。濃い味で炒め物や炒め煮にしたりする場合などはやりません。
逆にシンプルな出汁の味、他の素材の味をしみこませた大根を楽しむ場合は必ず下茹でします。
例えば「ぶり大根」「大根と鶏の煮物」「おでん」などです。メインの素材から出たうまみを吸った大根を楽しみたいので、雑味を減らしたいためです。
最近の大根は灰汁が少なく、米のとぎ汁などを入れる必要はありません。
ポイントは水から煮ることです。
なぜ水から煮るかというと、根野菜はでんぷんも多く、熱湯に入れると周りのでんぷんに火が入り、
かたくなることで中まで火が通りづらくなります。大根やじゃがいも、さつまいもなどです。
じっくり中まで火を取すためにも水から茹でるのがお勧めです。
②鶏肉の皮目はパリッと焼いてから煮る。
煮物をするときに鶏肉の皮目は焼きますか?そのままですか?
これも手間をかけずにいくならそのまま切って入れてもいいと思います。
ただ、鶏の皮のぶよぶよした感じがどうしても好きになれないことと、煮物には香ばしさがないため、味に深みをだすためにも私は必ずパリッと皮目を焼いてから加えます。
鶏鍋をするときも同様に皮目パリッと焼き上げたものを使うとおいしさUPです。
③鶏肉をつゆで煮て、鶏のうまみを移したら一度取り出す。
この中で一番食感を左右されるひと手間です。煮物は味をしみこませるために長めに煮る調理法ですが、煮ている間に肉が固くなるのが難点です。これを解決するために肉のおいしさを煮汁に移したら、一度肉を取り出しておくことです。
これをすることで、肉のうまみは他の野菜に移り、肉はそれ以上に込まないため硬くなりません。
我が家は基本的に肉を煮る場合はすべてこの方法を取ります。
④鶏の灰汁を取ってから大根を煮る。
こちらはやってもやらなくてもいいのですが、灰汁が多く出る肉の場合は必ずやります。これだけで見た目だけじゃなく味もすっきりします。このすっきりが灰汁もうまみと思う場合はやらないほうがいいですね。ただ、煮物の場合、後から灰汁を取るのがめんどくさいので、私はここで灰汁を取り除きます。大根は下茹でしているので灰汁は出ないし、肉の灰汁をとれば、この後灰汁取理の工程が不要。
まあ、具材を入れる前に灰汁を取ったほうが取りやすいよってことです。我が家は灰汁を取った後に煮汁を一度メッシュの細かいザルで濾します。そうすることで澄んだ煮汁になります。
手間暇の優先順位
ここまで読んで、あー-私には無理って思った人多いかもしれません。ここで離脱せず、じゃあ自分はどれを取り入れてみようかな?と考えてみるといつもよりワンランクUPしたお料理になると思います。
どれか一つなら
③鶏肉をつゆで煮て、鶏のうまみを移したら一度取り出す。
これだけやれば、鶏が固くならずにおいしくできるのでお勧め!
優先順位準に並べると
1】③鶏肉をつゆで煮て、鶏のうまみを移したら一度取り出す。
2】②鶏肉の皮目はパリッと焼いてから煮る。
3】①大根は下茹でする。(最近の大根はとぎ汁などなしでOK)
4】④鶏の灰汁を取ってから大根を煮る。
ぜひ③と④をいつもの大根と鶏の煮物を作るときに手を加えてみてください。きっといつもよりおいしく仕上がるはずです。
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